
それはある休日の午後、地域の公民館で開催されていた健康講座に、
幼なじみの友人が参加したときのことでした。
講座中、参加者の一人である高齢の男性が、突然椅子から崩れ落ちたそうです。
呼びかけても反応がなく、呼吸も確認できない——明らかな心停止の兆候でした。
その場に居合わせた人たちは動揺し、どうすればよいかわからない様子。
そんな中、友人は冷静に救急車の要請を促し、
近くにあるAEDの場所を思い出して、すぐに取りに走りました。
幸い、公民館にはAEDが設置されており、使い方も明示されていたとのこと。
友人は過去に心肺蘇生法とAEDの講習を受けた経験があり、
電源を入れて音声ガイダンスに従いながら電極パッドを装着。
「電気ショックが必要です」という指示に従って、ショックボタンを押しました。
その後、救急隊が到着し、男性は病院へ搬送。
数日後、意識を取り戻されたという知らせが届いたそうです。
「誰かが動けたから助かったというより、“準備があったから助けられた”んだ」と、友人は静かに話してくれたのがとても印象的でした。
AEDは、誰でも使える“命をつなぐ道具”
この話を聞き、私自身「もしその場に自分がいたら、同じ行動ができただろうか」と考えました。
ちなみにその友人は医療従事者ではなく、外資系企業で働くサラリーマンです。
決して専門職ではありません。
それでも、講習での知識とわずかな経験が、冷静な判断を支えてくれたのだと思います。
改めて調べてみると、AEDには以下のような特徴があります:
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・音声ガイドで操作をサポートしてくれる
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・心停止状態でなければショックは作動しない(誤作動防止)
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・一般市民でも法律上、使用が認められている
つまり、特別な知識がなくても使えるように設計されているのです。
ただし、「まったく触れたことがない状態」と「一度使ってみた経験がある状態」では、
いざという時の行動に大きな差が出ると痛感しました。
訪問施術の現場でも、備えは不可欠
私たち訪問鍼灸マッサージの関係者は、日常的にご高齢の方や持病をお持ちの方のもとを訪れています。
一見穏やかな日常の中にも、心疾患や脳血管疾患など、命にかかわるリスクは常に潜んでいます。
実際、施術中に
「急に顔色が悪くなった」
「反応が鈍くなってきた」
といった異変に気づくこともあります。
そうした“違和感”は、身体に触れて変化を観察している私たちだからこそ気づけるのだと思います。
だからこそ、私たち施術者や関係者も「救急対応の知識と備え」を持っておくことが大切です。
AEDの使用方法
119番通報の手順
心肺蘇生(CPR)の流れなどは、
定期的に学んでおくべき基本技術だと感じます。
地域とともに命を支える存在へ
所沢市をはじめ、全国各地でAEDの設置は年々進んでいます。
コンビニや駅、公民館、スポーツ施設など、
日常のなかにAEDがある光景は、今や当たり前になりつつあります。
地域包括支援センターや介護施設などでも、AED講習を受けたスタッフが増えてきました。
私たち訪問施術者も、この“命を支える地域ネットワーク”の一員であるという
自覚を持たなければならないと感じています。
訪問マッサージは、単に身体をケアするだけの仕事ではありません。
ご本人やご家族、地域全体の「安心」を見守る存在であるべきです。
AEDのように、普段は目立たないけれど「いざという時に必要とされる存在」でありたい。
それが、私の目指す施術者像でもあります。
最後に
今回、友人からAED使用の体験談を聞き、
「命と向き合う仕事」の意味を改めて考えさせられました。
訪問施術の現場でも、予期せぬ事態はいつ起こるか分かりません。
その時に何ができるのか——
その「備え」こそが、プロフェッショナルとしての姿勢ではないかと私は思います。
これからも技術の研鑽とともに、地域で求められる知識と判断力も磨き続け、
利用者様の健康と安心を支える存在でありたいと願っています。
参考
改めてAEDを知ろうと思い、所沢市のHPにも情報が掲載されています。
AED(自動体外式除細動器)について
https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/kenko/kenkoiryo/aed/AED.html
AED(自動体外式除細動器)設置個所
ご自宅や職場、良くいかれる場所のどこに置かれているか知っておくと安心です。
https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/kenko/kenkoiryo/aed/index.html