こんにちは。ひなた訪問鍼灸マッサージ、院長の阿部です。
訪問マッサージを通して感じることの一つに、「人の心に寄り添うことの大切さ」があります。
私は現在、週に2回、地域のデイサービス施設へ伺い、利用者の皆さまへ施術を行っています。
そこでは認知症をお持ちの方が多く利用されており、症状の程度も軽度から重度までさまざまです。
歌の時間のチカラ
このデイサービスでは、おやつ前の時間に皆さんで楽しむ時間が設けられています。
以前はゲームが中心でしたが、最近は“ギターの伴奏に合わせて歌をうたう時間”に変わりました。
昭和の歌謡曲を中心に、懐かしいメロディーが響くなか、皆さんそれぞれの形で楽しんでおられます。
マッサージを受けながら口ずさむ方
歌いたいから施術を少し早めに切り上げる方
ALSの方は口笛でリズムを取って参加されるなど
思い思いの方法で音楽の時間を過ごしています。
なかでも、『花は咲く』を全員で歌うときの一体感は格別です。
穏やかながらも心に響く、そんなひとときが毎回訪れます。
動画の共有は難しいので、歌声のみ聴いてみてください。
記憶のなかに残るぬくもり
認知症の方でも、ふとした瞬間に以前の施術を思い出されることがあります。
「この前もやってくれたよね」と笑顔を向けてくれたり
「教えてもらったストレッチ、家でやったら少し楽になった」と報告してくださる方もいます。
ある日、ご家族の方が「最近、母の表情が明るくなった気がします」と話してくださいました。
小さな変化かもしれませんが、そうした言葉が何よりの励みになります。
その記憶が一時的なものであっても、身体が感じた“心地よさ”や“安心感”は
きっとどこかに残っていると信じています。
これからも、寄り添うために
マッサージは、身体のケアだけでなく、心の安らぎにもつながるものです。
週に2回、こうした現場で施術を続けるなかで、私自身が学ぶことも多くあります。
「この人に会うと安心する」と思ってもらえるような存在であること——それが施術者としての理想の姿なのかもしれません。
これからも、一人ひとりの声にならない想いに耳を傾け、その方らしい時間を支えるための施術を続けていきたいと思います。
